地域によっては、年に数回あるかないかの雪のためにスタッドレスタイヤを用意するのは不経済だし面倒ですよね。できればオールシーズンタイヤで一年中履き続けたいもの。
この記事では、雪道性能や燃費に妥協したくないジムニーユーザーにおすすめのオールシーズンタイヤ3選を徹底比較します!ジムニーのタイヤ選びで悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
- 1. ジムニーにオールシーズンタイヤが人気!その理由
- 2. オールシーズンタイヤの基礎知識|スタッドレスや夏タイヤとの違い
- 3. ジムニー・シエラ・ノマド用オールシーズンタイヤ おすすめ3選
- 4. 後悔しない!ジムニーのオールシーズンタイヤ選びで失敗しないための重要ポイント
- 5. ジムニーのオールシーズンタイヤに関するQ&A
- 6. まとめ
1. ジムニーにオールシーズンタイヤが人気!その理由
オフロードの王様として君臨するスズキ ジムニー。その武骨なスタイルと圧倒的な悪路走破性で、多くのファンを魅了し続けています。そんなジムニーですが、近年はオールシーズンタイヤを選ぶオーナーが急増しているんです。
「スタッドレスタイヤじゃないと雪道は不安」「夏タイヤと比べて乗り心地や燃費が悪くなるんじゃ…」そんな風に思われるかもしれません。しかし、現代のオールシーズンタイヤは驚くべき進化を遂げており、ジムニーの持つポテンシャルを、一年を通して最大限に引き出してくれる賢い選択肢となりつつあるのです!
この章では、なぜ今、多くのジムニー乗りにオールシーズンタイヤが支持されているのか、その具体的な理由を詳しく掘り下げていきます。
1-1. 最大の魅力は「履き替え不要」という圧倒的メリット
オールシーズンタイヤが選ばれる最大の理由は、なんといっても「一年中履きっぱなしでOK」という手軽さにあります。
ご存知の通り、日本では季節に応じて夏タイヤと冬タイヤ(スタッドレスタイヤ)を履き替えるのが一般的です。春になればスタッドレスから夏タイヤへ、冬が近づけば夏タイヤからスタッドレスへ。この交換作業、正直なところ、かなり面倒ですよね。
タイヤショップに予約して車を持ち込む手間、交換にかかる時間と工賃。さらに、外したタイヤを保管しておくスペースも必要になります。特にマンションやアパートにお住まいの方にとっては、重くてかさばるタイヤの置き場所は悩みの種ですよね。
その点、オールシーズンタイヤならこれらの悩みから一気に解放されます。一度装着してしまえば、季節ごとのタイヤ交換は基本的に不要。突然の降雪予報に慌ててタイヤショップに駆け込む必要も、交換待ちの長い列に並ぶストレスもありません。この「時間的・物理的・精神的な解放感」こそが、多くのユーザーを惹きつける最大の魅力と言えるでしょう。
1-2. 経済的メリットも大きい!タイヤ購入・交換コストを削減
手軽さに加えて、経済的なメリットも見逃せないポイントです。
通常、夏タイヤとスタッドレスタイヤの2セットを所有する必要がありますが、オールシーズンタイヤなら1セットで済みます。つまり、タイヤの購入費用が単純に半分近くになる可能性があるのです。もちろん、タイヤの価格は製品によって様々ですが、初期投資を大幅に抑えられるのは大きな利点ですよね。
さらに、季節ごとの交換作業をショップに依頼すれば、その都度交換工賃が発生します。年に2回の交換を数年間続けると、その合計額は決して無視できません。オールシーズンタイヤであれば、この交換工賃も不要になります。
このように、タイヤ本体の購入費用と、継続的にかかる交換工賃の両方を節約できるため、トータルで見ると非常に経済的な選択肢となるのです。浮いた費用で、ジムニーのカスタムパーツを購入したり、ガソリン代にして遠出したりと、カーライフをさらに充実させることもできますよね!
1-3. 突然の雪にも対応できる安心感
「普段は雪が降らない地域だけど、年に数回、予期せぬ積雪がある」。そんな地域にお住まいの方にとって、オールシーズンタイヤはまさに救世主のような存在です。
夏タイヤは、低温になるとゴムが硬化し、グリップ力が著しく低下します。わずかな積雪や凍結路面でもスリップしやすく、非常に危険です。かといって、年に数回しか降らない雪のためにスタッドレスタイヤを準備するのは、コストや保管場所を考えると躊躇してしまう…という方も多いのではないでしょうか。
オールシーズンタイヤは、夏タイヤの性能をベースにしながらも、低温下でも硬くなりにくい特殊なゴムコンパウンドを採用しています。そのため、突然の浅い雪道であれば、夏タイヤとは比較にならないほどのグリップ力を発揮し、安全に走行することが可能です。
もちろん、本格的な豪雪地帯や凍結路(アイスバーン)での性能はスタッドレスタイヤに及びませんが、「いざという時のお守り」として、予期せぬ天候の変化に対応できる安心感は何物にも代えがたい価値があると言えるでしょう。
2. オールシーズンタイヤの基礎知識|スタッドレスや夏タイヤとの違い
オールシーズンタイヤが便利なことは分かったけれど、「結局、スタッドレスや夏タイヤと何がどう違うの?」という疑問が浮かびますよね。ここでは、後悔しないタイヤ選びのために、それぞれのタイヤの特性や、ジムニーに装着する上でのメリット・デメリットを分かりやすく解説します。
タイヤは車の性能を左右する重要なパーツです。それぞれの違いをしっかり理解して、あなたのジムニーとカーライフに本当にマッチする一本を見つけましょう。
2-1. そもそもオールシーズンタイヤとは?
オールシーズンタイヤは、その名の通り、一年を通して使用できることを目指して開発されたタイヤです。乾いた路面や濡れた路面での走行性能を持つ夏タイヤの特性と、雪道を走行できる冬タイヤの特性を、バランス良く兼ね備えています。
その秘密は、「トレッドパターン(溝の模様)」と「ゴムのコンパウンド(素材)」にあります。
- トレッドパターン: タイヤのショルダー部(肩の部分)には夏タイヤのような剛性の高いブロックを配置して乾いた路面での安定性を確保しつつ、センター部(中央)には冬タイヤのような細かい溝(サイプ)を入れて雪を掴む性能を持たせるなど、工夫が凝らされています。
- コンパウンド: 夏タイヤほど硬くなく、スタッドレスタイヤほど柔らかくない、幅広い温度域で性能を発揮できる特殊なゴムが使われています。これにより、夏の高温路面から冬の低温時まで、柔軟性を保ちグリップ力を維持するのです。
簡単に言えば、「夏タイヤと冬タイヤのいいとこ取り」を目指したタイヤ、それがオールシーズンタイヤというわけですね。
2-2. 性能比較!得意なこと、苦手なこと
では、具体的に夏タイヤ、オールシーズンタイヤ、スタッドレスタイヤの性能を比較してみましょう。それぞれの得意分野と苦手分野を知ることが、最適なタイヤ選びの鍵となります。
- 夏タイヤは、乾いた道や濡れた道での走行性能、燃費、静粛性に優れていますが、雪道や凍結路は全く走れません。
- スタッドレスタイヤは、雪道や凍結路では圧倒的な性能を誇りますが、夏の道ではゴムが柔らかすぎてフニャフニャした乗り心地になり、燃費や摩耗性能も悪化します。
- オールシーズンタイヤは、夏タイヤとスタッドレスタイヤの中間的な性能を持ち、極端な悪条件下でなければ、年間を通してそつなくこなせる万能選手と言えるでしょう。
2-3. 重要!「スノーフレークマーク」と「M+S」の違い
オールシーズンタイヤを選ぶ上で、絶対に知っておきたいのがタイヤのサイドウォール(側面)に刻印されているマークです。特に重要なのが「スノーフレークマーク」と「M+S(マッド&スノー)」という2つのマークです。
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スノーフレークマーク:
- 山に雪の結晶が描かれたマークで、「3PMSF(スリーピークマウンテンスノーフレーク)」とも呼ばれます。
- これは、欧州の公的機関が定めた厳しい基準(所定の条件下で冬用タイヤとして十分な性能を持つこと)をクリアした証です。
- このマークがあれば、高速道路などで「冬用タイヤ規制」が実施された場合でも走行可能です。これは非常に重要なポイントですね。
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M+S(マッド&スノー)マーク:
- その名の通り、泥道(Mud)や雪道(Snow)での走行性能を考慮されていることを示すマークです。
- しかし、これはあくまで「走行を考慮している」というレベルで、法的な冬用タイヤとしての性能を保証するものではありません。
- そのため、M+Sマークしか付いていないタイヤは、冬用タイヤ規制下では走行できません。
つまり、日本国内でオールシーズンタイヤを安心して使うためには、「スノーフレークマーク」が付いている製品を選ぶことが必須と言えます。この記事で後ほど紹介するおすすめタイヤは、全てこのスノーフレークマークを取得しているものなのでご安心ください。
2-4. ジムニーに履かせるメリット・デメリット
ここまでの内容を踏まえて、ジムニーにオールシーズンタイヤを装着するメリットとデメリットをまとめてみましょう。
【メリット】
- 手間とコストの削減: 年間のタイヤ交換が不要になり、時間と費用の節約に繋がります。
- 保管場所に困らない: 交換したタイヤの置き場所を確保する必要がありません。
- 突然の雪に対応: 非降雪地域での予期せぬ積雪にも慌てず対応でき、安全性が向上します。
- オフロードも楽しめる: ブロックパターンの多いタイヤを選べば、ジムニーらしいオフロード走行も楽しめます。
- 見た目のカスタム感: ゴツゴツしたデザインのタイヤも多く、ドレスアップ効果も期待できます。
【デメリット】
- 性能は特化型に劣る: ドライ性能や燃費は高性能な夏タイヤに、氷上性能はスタッドレスタイヤに及びません。「中途半半端」と感じる可能性もあります。
- 氷上性能(アイスバーン)は苦手: 凍結路面を走行する機会が多い豪雪地帯や、標高の高いスキー場などへ頻繁に行く方には不向きです。過信は禁物です。
- 選択肢が限られる: 夏タイヤやスタッドレスタイヤに比べると、まだ製品ラインナップが少ないのが現状です。
- ロードノイズ: ブロックの大きなオフロード寄りのタイヤは、走行音が大きくなる傾向があります。
これらのメリット・デメリットを天秤にかけ、ご自身の住んでいる地域、運転スタイル、ジムニーをどんな場面で使いたいかを考えることが、後悔しないタイヤ選びの第一歩となります。
3. ジムニー・シエラ・ノマド用オールシーズンタイヤ おすすめ3選
ここからは、数ある製品の中からジムニー・ジムニーシエラ・ジムニーノマドに装着可能で、性能や評判も高いおすすめのオールシーズンタイヤを3つ厳選してご紹介します。
どのタイヤも「スノーフレークマーク」を取得しており、冬用タイヤ規制にも対応しています。それぞれのタイヤが持つ個性的な魅力…例えば、街乗りでの快適性を重視したものから、オフロード性能を追求したもの、燃費性能に優れたものまで、特徴は様々です。あなたの理想のジムニーライフにぴったりの一本がきっと見つかるはずです!
- ジムニーの純正サイズ:175/80R16
- シエラ・ノマドの純正サイズ:195/80R15
これらの純正サイズを基準に、適合するタイヤを選んでいきましょう。
3-1. ヨコハマ ジオランダー A/T G015
- 適合: ジムニー / ジムニーシエラ / ジムニーノマド
- 特徴: 静粛性、乗り心地、燃費性能
- こんな人におすすめ: 普段は街乗りが中心で、乗り心地や静かさを重視したい方。たまの雪道にもしっかり対応したい方。
ヨコハマタイヤが誇るSUV向けオールテレーンタイヤ「ジオランダー A/T G015」。その魅力は、オンロードの快適性や静粛性から、オフロードの走破性、さらには雪道性能まで、あらゆる路面で高いパフォーマンスを発揮するオールラウンドな性能にあります。日常のドライブから週末のアウトドアまで広く対応します。
もちろん、雪上性能も抜かりはありません。ジグザグに配置されたサイプ(細かい溝)が雪をしっかりと掴み、スノーフレークマークがその性能を証明しています。燃費性能にも配慮されているので、毎日の通勤や買い物でジムニーシエラを使う方にとっても、経済的なメリットは大きいですね。
3-2. TOYO TIRES OPEN COUNTRY A/T III
- 適合: ジムニー / ジムニーシエラ / ジムニーノマド
- 特徴: オフロード性能、雪上性能、アグレッシブなデザイン
- こんな人におすすめ: 林道ツーリングやキャンプなど、オフロード走行も楽しみたい方。雪道での走破性も重視する方。
「オールシーズンタイヤがいいけど、ジムニーらしいオフロード性能も犠牲にしたくない!」そんな欲張りなあなたにおすすめなのが、トーヨータイヤの「OPEN COUNTRY A/T III」です。A/Tはオールテレーン(全地形対応)を意味し、その名の通り、オンロードからオフロードまで幅広い路面状況に対応します。
このタイヤの特筆すべき点は、A/Tタイヤでありながらスノーフレークマークを取得していること。ゴツゴツとしたアグレッシブなブロックパターンは、見た目にも力強く、ジムニーのワイルドな魅力を一層引き立ててくれます。このブロックが泥や砂利をしっかりと掻き出し、オフロードで高い走破性を発揮するのです。
さらに、雪道での性能も非常に高く評価されています。深く刻まれた溝と多数のサイプが雪を強力にグリップし、圧雪路でのブレーキング性能やトラクション性能は、一般的なオールシーズンタイヤの中でもトップクラス。まさに「走る場所を選ばない」という言葉がふさわしい、ジムニーのポテンシャルを最大限に引き出してくれるタイヤです。
3-3. BFGoodrich Trail-Terrain T/A
- 適合: ジムニー / ジムニーシエラ / ジムニーノマド
- 特徴: アイコニックなデザイン、耐久性、オンロードでの快適性
- こんな人におすすめ: とにかく見た目にこだわりたい方。ホワイトレターで足元を飾りたい方。
オフロードタイヤの代名詞ともいえるBFGoodrich。その中でも比較的新しいモデルである「Trail-Terrain T/A」は、同社の本格オフロードタイヤ「All-Terrain T/A KO2」のDNAを受け継ぎつつ、日常のオンロード性能を重視して設計されたオールシーズンタイヤです。
何と言っても目を引くのが、そのアイコニックで力強いデザイン。サイドウォールのゴツゴ.ツしたブロックや、オプションで選べる「ホワイトレター」は、ジムニーの足元をアメリカンでタフな印象に一変させてくれます。「性能も大事だけど、やっぱり見た目が一番!」という方には、これ以上ない選択肢でしょう。
もちろん、性能面も確かです。最適化されたトレッドデザインにより、A/Tタイヤにありがちなロードノイズを低減し、オンロードでの快適な乗り心地を実現。スノーフレークマークも取得しており、突然の雪にもしっかり対応します。BFGoodrichブランドが長年培ってきた高い耐久性も備えており、長く安心して使えるのも嬉しいポイントですね。
4. 後悔しない!ジムニーのオールシーズンタイヤ選びで失敗しないための重要ポイント
おすすめのタイヤを3つ見てきましたが、いざ選ぶとなると「自分にはどれが一番合っているんだろう?」と迷ってしまいますよね。タイヤは決して安い買い物ではありません。だからこそ、購入してから「こんなはずじゃなかった…」と後悔することは絶対に避けたいものです。
この章では、あなたのカーライフに本当にマッチした一本を見つけるために、タイヤ選びで失敗しないための重要なチェックポイントを具体的に解説します。
4-1. 雪道はどれくらい走る?過信は禁物!
オールシーズンタイヤ選びで最も注意すべき点が、雪道に対する考え方です。
「スノーフレークマークがあるから、どんな雪道でも大丈夫!」と考えるのは非常に危険です。オールシーズンタイヤが対応できるのは、あくまで「浅い新雪」や「圧雪路」まで。スタッドレスタイヤが得意とする「凍結路面(アイスバーン)」は非常に苦手です。
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非降雪地域で、年に数回雪が降る程度の方:
- このケースが、オールシーズンタイヤが最も真価を発揮するシチュエーションです。「お守り」として、予期せぬ積雪に備えるには最適な選択です。
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毎年のように積雪があり、凍結路面も発生する地域にお住まいの方:
- 迷わずスタッドレスタイヤを選びましょう。命の安全には代えられません。オールシーズンタイヤで対応できる範囲を超えています。
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冬は頻繁にスキーやスノーボードに行く方:
- スキー場周辺は、日陰が凍結していたり、急な坂道があったりと、厳しい路面状況が予想されます。こちらも安全を最優先し、スタッドレスタイヤの装着を強くおすすめします。
オールシーズンタイヤは万能ではありません。その限界を正しく理解し、「自分の使い方なら、その限界を超えることはないか?」を冷静に判断することが、安全運転と後悔しないタイヤ選びに繋がります。
4-2. タイヤサイズは大丈夫?インチアップの注意点
ジムニーのカスタムとして人気なのが「インチアップ」です。ホイールを大きくして、より偏平率の低い(薄い)タイヤを履かせることで、見た目がスタイリッシュになります。しかし、オールシーズンタイヤでインチアップを検討する場合は、いくつか注意が必要です。
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純正サイズの確認:
- ジムニー(JB64W):175/80R16
- ジムニーシエラ(JB74W)、ジムニーノマド(JC74W):195/80R15
まずはこの基本サイズを覚えておきましょう。多くのオールシーズンタイヤがこの純正サイズに対応しています。
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インチアップ時の注意点:
- 乗り心地の悪化: タイヤの厚み(ゴム部分)が薄くなるため、路面からの衝撃を吸収しにくくなり、ゴツゴツとした硬い乗り心地になる傾向があります。
- 車体への干渉: タイヤの外径が大きすぎると、フェンダーやサスペンションにタイヤが接触してしまう可能性があります。
- スピードメーターの誤差: タイヤ外径が変わると、実際の速度とメーター表示に誤差が生じ、車検に通らなくなる場合があります。
ジムニーのインチアップは非常に奥が深く、専門的な知識が必要です。もしインチアップを検討する場合は、自己判断で行うのではなく、経験豊富なジムニー専門のカスタムショップやタイヤ専門店に相談することを強くおすすめします。プロのアドバイスを受けながら、安全でカッコいい足元を実現しましょう。
4-3. どこで買うのがお得?購入・交換場所の比較
欲しいタイヤが決まったら、次に考えるのは「どこで買うか」ですよね。購入・交換場所にはそれぞれメリット・デメリットがあります。
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ディーラー:
- メリット:純正品に関する知識が豊富で、安心感が非常に高い。
- デメリット:価格は比較的高めになる傾向がある。タイヤの選択肢が限られる場合も。
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タイヤ専門店(タイヤ館、イエローハットなど):
- メリット:タイヤの種類が豊富で、専門知識を持ったスタッフに相談できる。価格も比較的リーズナブル。
- デメリット:店舗によって得意なメーカーや品揃えに差がある。
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カー用品店(オートバックスなど):
- メリット:タイヤ以外のパーツも一緒に見ることができ、アクセスしやすい。
- デメリット:タイヤ専門スタッフがいない場合もあり、深い相談は難しいことも。
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インターネット通販:
- メリット:価格が最も安い場合が多い。自宅でじっくり比較検討できる。
- デメリット:購入したタイヤを取り付けてくれる交換業者を自分で探す必要がある(持ち込み交換)。送料や交換工賃を含めると、トータルでは店舗と変わらないことも。
おすすめは、複数のタイヤ専門店で見積もりを取ることです。同じタイヤでも店舗によって価格やキャンペーンが異なる場合があります。また、ネット通販で購入する場合は、事前に近隣で「タイヤ持ち込み交換」に対応してくれる整備工場やガソリンスタンドを見つけておき、工賃を確認してから購入するようにしましょう。
5. ジムニーのオールシーズンタイヤに関するQ&A
ここまでで、オールシーズンタイヤの基本から選び方まで、かなり詳しく解説してきました。最後に、多くの方が抱くであろう、さらに細かい疑問についてQ&A形式でお答えしていきます。これを読めば、あなたの不安や疑問もスッキリ解消するはずです。
5-1. Q1:オールシーズンタイヤで車検は通るの?
A1:全く問題なく通ります。
オールシーズンタイヤは、日本の保安基準で定められたタイヤの基準(残り溝の深さなど)を満たしていれば、車検に不合格となることは一切ありません。
時々、「M+Sマークだけだと車検に通らないのでは?」という誤解を見かけますが、これも間違いです。車検の検査項目にタイヤの種類(夏用、冬用、オールシーズン)を問うものはないため、タイヤとしての基本的な安全基準を満たしていれば大丈夫です。安心して装着してください。
5-2. Q2:燃費はどれくらい変わる?
A2:夏タイヤと比較すると、一般的に「わずかに悪化する」傾向にあります。
オールシーズンタイヤは、雪道を掴む性能を持たせるために、夏タイヤに比べて転がり抵抗が大きくなる設計になっています。そのため、燃費性能だけを見れば、エコ性能に特化した夏タイヤには敵いません。
しかし、スタッドレスタイヤを夏場に履き続けた場合の燃費悪化に比べれば、その影響は軽微です。年間を通した利便性やコストメリットを考えれば、十分に許容できる範囲と言えるでしょう。
5-3. Q3:タイヤの寿命はどれくらい?
A3:製品にもよりますが、夏タイヤと同等か、やや短い傾向にあります。
オールシーズンタイヤは、幅広い温度域に対応するために比較的柔らかいコンパウンドを使用しているため、夏場の高温路面では夏タイヤよりも摩耗が進みやすいと言われています。
しかし、最近の製品は耐摩耗性も大きく向上しており、一概に「寿命が短い」とは言えなくなっています。一般的に、タイヤの寿命の目安は「走行距離3〜5万km」または「使用開始から3〜5年」とされていますが、これはオールシーズンタイヤにも当てはまります。
重要なのは、残り溝の深さです。オールシーズンタイヤには、冬用タイヤとして使用できる限界を示す「プラットフォーム」という目印が、通常の溝の限界を示すスリップサインとは別に設けられています。このプラットフォームが露出したら、冬用タイヤとしては使用できませんので、早めの交換が必要です。
5-4. Q4:高速道路の「冬用タイヤ規制」は本当に大丈夫?
A4:はい、「スノーフレークマーク」が付いていれば走行可能です。
これは非常に重要なポイントなので、改めて強調しておきます。高速道路などで大雪により「冬用タイヤ規制」が敷かれた場合、走行が許可されるのはスタッドレスタイヤなどの冬用タイヤのみです。
そして、「スノーフレークマーク」が付いているオールシーズンタイヤは、この「冬用タイヤ」として正式に認められています。したがって、規制下でも問題なく走行することができます。
ただし、より厳しい規制である「チェーン規制」が発令された場合は、いかなるタイヤ(スタッドレスタイヤも含む)を装着していても、指定された区間ではタイヤチェーンの装着が義務付けられます。これはオールシーズンタイヤも例外ではありません。豪雪地帯へ向かう際は、念のためチェーンも携行しておくと、より安心ですね。
5-5. Q5:オフロード性能はどうなの?
A5:タイヤのタイプによって大きく異なりますが、A/Tタイプなら十分に楽しめます。
今回紹介したオールテレーンタイヤ(A/T)はオフロード走行を前提に設計されており、深い溝と頑丈なブロックパターンが泥や岩をしっかりと掴み、ジムニーの持つ高い悪路走破性を存分に引き出してくれます。キャンプ場のぬかるんだ道や、ちょっとした林道ツーリングなら、全く問題なく楽しむことができるでしょう。
あなたがどの程度のオフロード走行を求めているかによって、選ぶべきタイヤは大きく変わってきます。
6. まとめ
今回は、ジムニー/ジムニーシエラにおすすめのオールシーズンタイヤについて、その魅力から選び方のポイント、具体的なおすすめ製品まで、徹底的に解説してきました。
【ジムニーとオールシーズンタイヤのポイント】
- 魅力: タイヤ交換の手間とコストから解放され、突然の雪にも対応できる安心感が最大のメリット。
- 選び方: 「街乗り」か「アウトドア」かという自分の運転スタイルを明確にし、雪道を走る頻度を冷静に判断することが重要。
- 必須条件: 高速道路の冬用タイヤ規制に対応するため、必ず「スノーフレークマーク」の付いた製品を選ぶこと。
- 注意点: 氷上性能(アイスバーン)は苦手。豪雪地帯や頻繁な雪山走行にはスタッドレスタイヤが必須。過信は禁物。
オールシーズンタイヤは、まさに「一台で何役もこなす」というジムニーのキャラクターにぴったりの選択肢です。履き替えの手間から解放され、天候を気にすることなく、一年中アクティブにジムニーライフを楽しめるようになります。
もちろん、全ての性能で頂点を極める「魔法のタイヤ」ではありません。しかし、その弱点を正しく理解し、自分の使い方にマッチする一本を選びさえすれば、これほど頼もしく、コストパフォーマンスに優れたパートナーはいないでしょう!