「いつかはハリアーに乗りたい…」そう思いつつも、ご自身の年収で維持していけるのか、不安に感じている方も多いのではないでしょうか。無理なローンを組んで後悔したくないけれど、憧れを諦めたくもないですよね。
この記事では、ハリアーのグレードごとの適正年収の目安から、リアルな年間維持費、そして年収に不安があってもハリアーに乗れる賢い購入方法まで詳しく解説します!
- 1. ハリアーの購入に必要な適正年収の目安は450万円
- 2. 【グレード別】ハリアーの車両価格と適正年収一覧
- 3. ハリアーの年間維持費はいくら?内訳シミュレーション
- 4. 【年収別】ハリアー購入のリアルな支払いシミュレーション
- 5. 年収に不安があってもハリアーに乗れる賢い買い方3選
- 6. まとめ
1. ハリアーの購入に必要な適正年収の目安は450万円
まず結論からお伝えすると、トヨタ ハリアーの購入を検討する上での適正年収の目安は、おおよそ450万円からと考えるのが現実的です。
もちろん、これはあくまで一つの目安。実際には、あなたのライフスタイルや家族構成、貯金額などによって必要な年収は大きく変わってきます。でも、なぜ「450万円」という数字が出てくるのでしょうか。それには、車を購入する際の一般的な考え方が関係しているんです。
1-1. 年収の半分が車両価格の目安と言われる理由
車を購入する際、昔からよく言われるのが「車両価格は年収の半分程度が無理のない範囲」というセオリーです。
これは、車が「購入して終わり」の商品ではないからです。車を所有すると、ガソリン代や駐車場代はもちろん、毎年かかる税金、定期的なメンテナンス費用、そして万が一のための保険料など、さまざまな維持費が継続的に発生します。
年収の半分を車両価格の目安としておけば、ローンの返済とこれらの維持費を払いながらでも、日々の生活に大きな負担をかけることなく、カーライフを楽しむことができる、というわけなんですね。
例えば、年収500万円の方であれば、その半分の250万円程度の車が目安となります。ハリアーのエントリーモデルであるSグレード(ガソリン)の車両本体価格が約312万円からなので、「年収の半分」という基準から見ると、少し背伸びが必要な価格帯であることがわかります。だからこそ、年収450万円というラインは、ハリアーを検討する上でのスタートラインと考えるのが妥当でしょう。
1-2. 家族構成やライフスタイルで変わる適正年収
「年収450万円」はあくまでスタートラインであり、この数字がすべての人に当てはまるわけではありません。あなたの状況によって、適正な年収は大きく変動します。
例えば、同じ年収500万円でも、以下のようなケースでは状況が全く異なります。
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独身で実家暮らしの方: 家賃や食費などの生活費を抑えられるため、車に使えるお金の自由度が高くなります。この場合、年収450万円でも十分にハリアーオーナーを目指せるでしょう。
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夫婦二人暮らし(共働き)の方: 世帯年収として考えれば、一人あたりの負担は軽くなります。お互いの収入や貯蓄を考慮しながら、無理のない返済プランを立てることが可能です。
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お子様がいるご家庭の方: 教育費や将来のための貯蓄などを優先する必要があります。車以外にかかる費用が多いため、同じ年収でも、より慎重な資金計画が求められます。住宅ローンを抱えている場合は、さらにその返済も考慮しなければなりません。
このように、ハリアーの購入を考える際は、ご自身の年収額面だけでなく、毎月自由に使えるお金がいくらあるのか、将来的なライフプランはどうなっているのかを冷静に把握することが非常に重要です。まずはご自身の家計を見直し、無理なく車にかけられる費用を算出することから始めてみましょう。
2. 【グレード別】ハリアーの車両価格と適正年収一覧
ハリアーには、大きく分けて「ガソリンモデル」「ハイブリッドモデル」、そして「PHEV(プラグインハイブリッドモデル)」の3種類があります。それぞれに複数のグレードが設定されており、価格も大きく異なります。
ここでは、各モデル・グレードの車両本体価格(2025年9月時点のメーカー希望小売価格)と、それを踏まえた推奨年収の目安を具体的に見ていきましょう。
2-1. ガソリンモデルの価格と年収目安
最もベーシックで価格を抑えられるのがガソリンモデルです。走りもスムーズで、街乗りから高速道路まで快適なドライブを楽しめます。
2-1-1. Sグレード
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車両価格(2WD):3,128,000円~
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推奨年収目安:450万円~600万円
ハリアーの中で最もリーズナブルなエントリーグレードです。とはいえ、先進の安全装備「Toyota Safety Sense」は標準装備されており、内外装の質感も十分に高いため、満足度は非常に高いモデルです。初めてハリアーに乗る方や、コストを抑えたい方におすすめです。「年収の半分」のセオリーに厳密に当てはめると年収600万円以上となりますが、後述するローンの活用などを考えれば、年収450万円あたりから十分に検討可能なグレードと言えます。
2-1-2. Gグレード
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車両価格(2WD):3,529,000円~
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推奨年収目安:500万円~700万円
Sグレードの装備に加え、プロジェクター式LEDヘッドランプや18インチアルミホイールなど、見た目の上質さがアップします。内装も快適装備が充実し、所有する満足感をより高めてくれる人気の中心グレードです。このグレードを無理なく購入・維持するには、年収500万円以上あると安心感が増してくるでしょう。
2-1-3. Zグレード
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車両価格(2WD):4,038,000円~
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推奨年収目安:600万円~800万円
ハリアーの魅力を存分に味わえる上級グレード。19インチの高輝度シルバー塗装アルミホイールや、12.3インチの大型ディスプレイオーディオ、カラーヘッドアップディスプレイなど、先進的で豪華な装備が標準で備わります。ここまでくると車両価格も400万円を超えてくるため、安定した収入のある年収600万円以上の方におすすめしたいグレードです。
2-2. ハイブリッドモデルの価格と年収目安
優れた燃費性能と、静かで力強い走りが魅力のハイブリッドモデル。ガソリン価格が高騰している昨今、ランニングコストを抑えられる点でも人気が高いです。
2-2-1. Sグレード
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車両価格(2WD):3,718,000円~
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推奨年収目安:550万円~750万円
ハイブリッドのエントリーグレード。ガソリンモデルの同グレードと比較すると約60万円価格がアップします。この価格帯になると、年収500万円台半ばあたりからが検討の目安となってくるでしょう。毎日の通勤などで走行距離が多い方にとっては、燃費の良さで価格差を回収できる可能性もあります。
2-2-2. Gグレード
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車両価格(2WD):4,119,000円~
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推奨年収目安:600万円~800万円
装備の充実度と燃費性能のバランスが取れた、ハイブリッドの中でも人気の高いグレードです。車両価格は400万円を超えるため、年収600万円以上あると、購入後の生活にもゆとりが持てるでしょう。
2-2-3. Zグレード
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車両価格(2WD):4,628,000円~
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推奨年収目安:700万円~900万円
豪華装備と優れた環境性能を両立した最上級グレードの一つ。レザーシートが選択できる「Z "Leather Package"」も設定されており、その場合はさらに価格が上がります。このグレードを新車でキャッシュ、あるいは余裕のあるローンで購入するには、年収700万円以上が一つの目安となりそうです。
2-3. PHEV(プラグインハイブリッド)の価格と年収目安
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車両価格(E-Four):6,200,000円~
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推奨年収目安:900万円以上
家庭用電源から直接バッテリーを充電できるPHEVモデル。モーターだけで長距離を走行できるため、普段の買い物や通勤ならガソリンをほとんど使わずに済むことも可能です。圧倒的な環境性能と力強い走りを誇りますが、車両価格も600万円を超える最上位モデルとなります。購入には各種補助金が利用できるものの、経済的にかなりの余裕が求められるため、年収900万円以上の方がターゲット層と考えられます。
3. ハリアーの年間維持費はいくら?内訳シミュレーション
ハリアーのような上級SUVを所有する上で、車両価格と同じくらい重要なのが年間の維持費です。購入後に「こんなはずじゃなかった…」と後悔しないためにも、具体的にどれくらいの費用がかかるのかを事前に把握しておきましょう。
ここでは、ハリアー(Gグレード・ガソリンモデル)を所有した場合の、年間の維持費をシミュレーションしてみます。
3-1. 自動車税や重量税などの税金
車を所有しているだけで毎年かかる税金です。
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自動車税(種別割):36,000円
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ハリアーのガソリン車の排気量は1,986ccなので、「1.5L超~2.0L以下」の区分に該当し、年額は36,000円です。毎年5月頃に納付通知書が届きます。
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自動車重量税:約16,400円/年
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車両重量に応じて課税され、通常は車検時に2年分(または新車購入時は3年分)をまとめて支払います。ハリアーの車両重量は1.5t超~2.0t以下に該当するため、2年で32,800円となり、年換算でこの金額になります。
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3-2. 任意保険料と自賠責保険料
万が一の事故に備えるための保険料です。
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自賠責保険料:約10,000円/年
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法律で加入が義務付けられている強制保険です。車検時にまとめて支払うため、年換算するとこの程度の金額になります。
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任意保険料:約60,000円~120,000円
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ここが最も個人差の出る項目です。年齢、運転免許証の色、等級、車両保険の有無、補償内容によって保険料は大きく変動します。
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モデルケース(30歳・ゴールド免許・20等級・車両保険あり)でシミュレーションすると、年間8万円前後が一つの目安になります。若年層や等級の低い方は、これより高くなる傾向があります。
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3-3. 車検費用やメンテナンス代
安全に乗り続けるために必要な費用です。
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車検費用:約50,000円/年
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2年に一度受ける車検の費用です。ディーラーで受けるか、民間の整備工場で受けるかで金額は変わりますが、法定費用(重量税、自賠責、印紙代)に加えて、点検整備費用がかかります。1回の車検で10万円程度かかると想定し、年換算すると5万円ほどになります。
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メンテナンス代:約30,000円
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オイル交換(年2回)、ワイパーゴムやエアコンフィルターの交換など、定期的な消耗品の交換費用です。タイヤ交換が必要な年であれば、さらに数万円の出費が加わります。
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3-4. ガソリン代や駐車場代
日々のランニングコストです。
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ガソリン代:約110,000円
年間10,000km走行、ガソリン価格を170円/L、ハリアーの燃費(WLTCモード)を15.4km/L と仮定した場合の計算です。
(10,000km ÷ 15.4km/L)× 170円/L ≒ 110,390円
これがハイブリッドモデル(燃費22.3km/L)になると、約76,233円となり、年間で約34,000円の差が出ます。
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駐車場代:120,000円~
ご自宅に駐車場がない場合に必要です。月極駐車場の料金は地域差が非常に大きく、都心部では月3万円以上、地方では月5,000円程度ということもあります。ここでは全国平均に近い月10,000円で計算します。
3-5. 年間維持費の合計金額
これまでの項目を合計してみましょう。
- 税金:約52,400円
- 保険料:約90,000円
- 車検・メンテナンス:約80,000円
- 燃料費・駐車場代:約230,000円
- 合計:約452,400円
これはあくまで一例ですが、ハリアーを所有するには、車両代のローンとは別に年間で約45万円、月々にならすと約38,000円の維持費がかかる計算になります。この金額を負担できるかどうかが、ハリアーオーナーになるための重要な判断基準となるでしょう。
4. 【年収別】ハリアー購入のリアルな支払いシミュレーション
年収の目安や維持費がわかったところで、次に気になるのは「実際にローンを組んだら月々の支払いはいくらになるの?」という点ですよね。
ここでは、人気の中心グレード「Gグレード(ガソリン・2WD)」を例に、年収別のリアルな支払いシミュレーションを見ていきましょう。※車両価格3,529,000円、金利3.5%、ボーナス払いなしで計算します。
4-1. 年収400万円台の購入プランと月々の支払い
年収400万円台の場合、貯蓄額にもよりますが、頭金を多く用意するのは少し難しいかもしれません。そこで、ローン期間を長めに設定して月々の負担を抑えるプランが現実的です。
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プラン例:頭金30万円 / 支払い期間7年(84回)
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ローン元金:3,229,000円
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月々の支払額:約43,000円
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このプランの場合、月々の支払いは4万円台前半に収まります。ここに先ほどの年間維持費(月換算で約3.8万円)を加えると、毎月約8.1万円がハリアー関連の出費となります。 年収450万円(手取り約360万円、月収30万円)の方にとって、月8.1万円の出費は決して楽ではありません。家計をしっかりと管理し、他の出費を切り詰める工夫が必要になるでしょう。
4-2. 年収500万円台の購入プランと月々の支払い
年収500万円台になると、購入プランの選択肢が広がります。ある程度の頭金を用意し、標準的なローン期間で組むことが可能です。
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プラン例:頭金50万円 / 支払い期間5年(60回)
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ローン元金:3,029,000円
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月々の支払額:約55,000円
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月々の支払いは5万円台半ば。維持費(約3.8万円)と合わせると、毎月の合計出費は約9.3万円になります。 年収550万円(手取り約430万円、月収36万円)の方であれば、手取り月収の約25%が車関連の費用となり、趣味や貯蓄にもお金を回す余裕が生まれてきます。比較的無理なくハリアーライフを楽しめるラインと言えそうです。
4-3. 年収600万円以上の購入プランと月々の支払い
年収600万円以上になると、かなり余裕を持ったプランを組むことができます。頭金を増やして月々の支払いを抑えたり、ローン期間を短くして総支払額を減らしたり、あるいはワンランク上の「Zグレード」やハイブリッドモデルを視野に入れることも可能です。
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プラン例:頭金100万円 / 支払い期間5年(60回)
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ローン元金:2,529,000円
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月々の支払額:約46,000円
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このプランでは、年収400万円台の7年ローンとほぼ同じ月額でありながら、2年も早くローンを完済できます。維持費と合わせても毎月の合計出費は約8.4万円。 年収650万円(手取り約500万円、月収41万円)の方であれば、手取り月収の約20%となり、かなり安定したカーライフを送ることができるでしょう。
5. 年収に不安があってもハリアーに乗れる賢い買い方3選
「シミュレーションしてみたけど、やっぱり自分の年収だと新車は厳しいかも…」そう感じた方も、まだ諦める必要はありません。少し視点を変えれば、憧れのハリアーを手に入れる方法はいくつかあります。
ここでは、年収に少し不安がある方でもハリアーオーナーになれる、賢い3つの買い方をご紹介します。
5-1. 質の高い中古車を探す
最もシンプルで効果的な方法が、中古車を検討することです。新車にこだわらなければ、予算を大幅に抑えることができます。特に狙い目なのが、「登録済み未使用車(新古車)」や「高年式・低走行」の車両です。
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登録済み未使用車とは?:ディーラーなどが販売目標達成のために一度だけ自社で登録した車のこと。走行距離は数十キロ程度で、状態は新車とほとんど変わりません。にもかかわらず、新車よりも数十万円安く購入できることがあるため、非常にお得です。
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高年式・低走行車:発売から2~3年程度で走行距離が2万km以下の車両もおすすめです。最新モデルとデザインや性能に大きな差がないにもかかわらず、価格は新車よりかなりこなれています。
中古車は一台一台コンディションが違うため、信頼できる販売店で、修復歴の有無や車両の状態をしっかり確認することが大切ですが、賢く選べば新車同様の満足感をより低い予算で手に入れることができます。
5-2. 残価設定ローンを活用する
月々の支払いをどうしても抑えたい、という方には「残価設定ローン(残クレ)」が有効な選択肢になります。
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残価設定ローンとは?:あらかじめ数年後(3年後や5年後)の下取り価格(=残価)を車両本体価格から差し引き、残りの金額を分割で支払うローン方式です。
例えば、400万円のハリアーで、5年後の残価が180万円に設定された場合、支払いの対象となるのは差額の220万円だけです。そのため、通常のローンに比べて月々の支払額を大幅に低く抑えられるメリットがあります。
ただし、注意点もあります。契約終了時には「①車を返却する」「②新しい車に乗り換える」「③残価を支払って買い取る」のいずれかを選択する必要があります。また、走行距離に制限があったり、車を傷つけた場合には追加料金が発生したりするケースもあるため、契約内容をしっかり理解した上で利用することが重要です。
5-3. 方法3 月々定額のカーリースやKINTOを検討する
「所有」することにこだわらないのであれば、カーリースやトヨタのサブスクリプションサービス「KINTO」も非常に賢い選択です。
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カーリース・KINTOのメリット
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頭金0円から始められる
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月々の支払い額に税金や保険料、メンテナンス費用が含まれている
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面倒な手続きや急な出費の心配がない
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月々の定額料金だけでハリアーの新車に乗ることができるため、家計の管理が非常に楽になります。特にKINTOは、任意保険料までコミコミになっているのが大きな特徴で、保険等級が低い若い方などには特にお得になる場合があります。
デメリットとしては、原則として中途解約ができなかったり、カスタマイズが禁止されていたりする点が挙げられます。しかし、「とにかく手軽に、月々の負担を抑えてハリアーに乗りたい」というニーズには、まさに最適なサービスと言えるでしょう。
6. まとめ
今回は、トヨタ ハリアーの購入に必要な年収の目安から、具体的な維持費、そして賢い購入方法までを詳しく解説してきました。
この記事のポイント
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ハリアー購入の適正年収の目安は450万円から。ただし、ライフスタイルによって大きく変わる。
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車両価格はガソリンS(約312万円)からPHEV(約620万円)まで幅広く、グレードに応じた年収が求められる。
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年間維持費は、ローンとは別に年間約45万円(月々約3.8万円)が一つの目安。
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年収が不安な場合でも、「中古車」「残価設定ローン」「カーリース・KINTO」といった賢い選択肢がある。
ハリアーは決して安い買い物ではありません。だからこそ、購入前にはご自身の収入とライフプランをしっかりと見つめ直し、無理のない資金計画を立てることが何よりも大切です!